2025/03/04 11:10
「季節の変わり目に肌にかゆみや不快感がある」
「ほこりっぽい空気に肌が反応しやすい」そのような経験はありませんか?
それは花粉だけでなく「ポリューション」の影響かもしれません。
日本ではまだなじみの薄い「ポリューション」ですが、敏感肌の原因だけでなく、エイジングの原因ともなる物質として世界中から注目を集めています。
紫外線対策のように、知識と対策をとることで、ポリューションによる肌の揺らぎを抑えていきましょう。
ポリューションとは?用語解説や事例紹介を交えて解説

ポリューションとは
一般的に「ポリューション」とは、「汚染」のことを意味していて、とくに大気中の公害による汚染のことを指します。大気中に漂う目に見えないほどの小さな物質によるポリューションは、私たちのカラダにさまざまな影響を与える物質です。
タバコの煙
まずはポリューションのひとつであるタバコの煙。喫煙が肌の老化を促すとされる話は有名ですが、具体的にはしわ・シミ・そばかすが増えるリスクが高まる上に、肌が乾燥しがちになりハリも失われていくと言われています。
また、自身が喫煙しなくても、タバコの煙に含まれる微小粒子状物質により体だけでなく、肌にもささやかな刺激・不快感を与えることがあります[1]。
花粉
敏感肌やアレルギーの方はすでにご存知かと思いますが花粉も肌に湿疹やかゆみを及ぼすことのあるポリューションの1つです[2]。他のポリューションに比べ、粒子が大きいため、帰宅後すぐの洗顔などで対策しやすい傾向にあります。
排気ガス
大気汚染物質の代表格とも言える排気ガスには肌の酸化を引き起こさせる「アルデヒド化学物質」が含まれています[3]。「アルデヒド化学物質」に触れると活性酸素が生成されやすくなり、肌の健康が損なわれてしまうことも。環境のためだけでなく、健康や美容のためにも対策してゆきたいポリューションですね。
黄砂
3月から5月ごろにかけ、中国大陸のゴビ砂漠などの砂が風で舞い上げられて飛来する黄砂。粒子が細かいため、肌だけでなく、呼吸器官にも影響を与えるポリューション。黄砂にはニッケルという物質が含まれていて、肌のアレルギー反応を引き起こす可能性が高いとされています[4]。
PM2.5
大きさが2.5㎛(1μm=0.001mm)以下の 微粒子を指すPM2.5。(花粉の大きさが20-40㎛、黄砂の大きさが約4㎛)
PM2.5はさまざまな大気汚染物質から排出されていて、工場から排出される煙や排気ガス、タバコの煙などにより発生します[5]。
健康被害だけでなく、敏感肌や肌老化を引き起こすポリューションとされており、花粉や黄砂とは異なり、ほぼ1年中飛来しているので常に対策が必要となります。
アンチポリューション
最近の美容・コスメ業界では「ポリューション対策」が進められていて、大気汚染が深刻な国々ではすでに、ポリューション対策のための化粧品が多く販売されているとのこと。
その他の国でも、毛穴に入り込んだポリューションを落とせる洗顔料が人気を集めているなど対策が進んでいます。
ポリューションは敏感肌の原因になる
ポリューションにはさまざまな種類がありますが、かゆみや不快感・敏感肌の原因となるのはなぜなのでしょうか。
PM2.5で引き起こされる敏感肌と肌老化
ご紹介してきた通り、ポリューションの中には「アルデヒド化学物質」や「ニッケル」などといった、敏感肌や肌細胞の酸化を引き起こす物質が含まれています。[5]。
また、粒子の細かさから体内に侵入しやすく、免疫細胞が反応してアレルギーを引き起こしやすくなることもあり、肌に赤みやかゆみを覚え、敏感肌を引き起こす原因物質にもなっていると言われています。
敏感肌や肌荒れの原因となり、赤み・かゆみなどを引き起こす厄介なポリューションから肌を守るにはどうすれば良いのでしょうか?日々できる対策法を知って、肌ゆらぎの原因を少しずつつぶしていきましょう。
スキンケア
まずはポリューション対策のカギとなるスキンケア方法から見ていきましょう。
保湿アイテムでしっかりとバリアを作る
ポリューション対策のためにもスキンケアの最後に「肌バリア」効果を担ってくれるようなオイルを配合した保湿クリームを!
眠る前のスキンケアに活用することはもちろん、外出前にもキメを整えたり、肌バリア効果をサポートするオイルを含んだ乳液やクリームで強固なバリアを作れば、ポリューション対策としてもメイクのりや日中の乾燥にも効果を発揮してくれるはずです。
肌補修効果のあるコスメでケアする
ポリューションに触れた刺激から肌が炎症を起こしたり、肌の酸化が起こりやすくなるため、抗炎症・抗酸化・肌補修効果のあるコスメでしっかりとケアすることも大事なポリューション対策です。
美容成分はさまざまありますが、たとえば日本の植物であれば、沖縄の薬草「月桃」は、抗酸化力・抗炎症効果が高いことから、敏感肌へと傾きやすいゆらぎがちな肌を安定させる他、保湿効果や抗菌作用に優れているので[6]ポリューション対策成分としても優秀です。
またすでに敏感肌になってしまっているなら、化学物質を極力使わないようにしたオーガニックコスメがおすすめです[7]。
植物へのアレルギーやアルコールフリーかなどの個別の成分確認をいただくことが大切ですが、環境に配慮して製造されたオーガニックコスメなら、地球の一部でもある人にもやさしい処方になっていることが多いため、おすすめです。
次回(下)は メイク、インナーケアとご紹介していきます
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出典・参照元
【1】福岡病院:2021年6月度 今月の特集「たばこの害」
【2】PRTIMES:大気汚染(花粉や排気ガス、PM2.5など)から肌を守る!“アンチポリューション”エビデンスに続き、“乳幼児”の安全性もテスト済
【3】国立国会図書館デジタルコレクション:(PDF)スイゼンジノリ細胞外多糖体「サクラン」のヒト皮膚保護効果に関する研究
【4】JSTAGE:(PDF)環境疫学から見える黄砂や工場由来の金属が皮膚炎を引き起こす可能性
【5】日本医師会: 「PM 2.5」 PM2.5って何?
【6】J-Net21:(PDF) 沖縄うまれでカラダとキモチにやさしいヘアケア・肌ケアシリーズの 開発・販路開拓とブランド強化
【7】JSTAGE:(PDF)敏感肌を対象としたin vitro皮膚刺激性試験の検討
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<この記事の監修>
株式会社ケアリングジャパン
スキンケアカウンセラー 今泉
10年以上、無添加・ナチュラル・オーガニックといった化粧品の企画販売に従事。多様化する生活習慣・肌質・嗜好を尊重しながら寄り添う情報発信を心がけている。
【資格】
日本スキンケア協会:スキンケアカウンセラー
国際オーガニックセラピー協会:オーガニックコスメセラピスト
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